Intel(インテル)と AMD が発表している、今後の CPU の発売予定です。
つまり、パソコンの「世代」が変わる予定表でもあります。

ただし、あくまで予定であって、実際にこの通りに進むとは限りません。

CPUロードマップ(2024年4月)

いよいよ日本国内のメーカーも Core Ultra(Meteor Lake)などの新CPUを搭載するノートパソコンを販売開始。
パナソニック(レッツノート)や Dynabook を皮切りに、ドスパラやパソコン工房といったBTOメーカーも搭載機を発売、新世代機への移行が本格化しています。

ただ、第14世代 Core(Raptor Lake Refresh)のノート用CPUが出そろっていないため、安価なノートPCは引き続き第13世代 Core(Raptor Lake)が中心です。

Core Ultra のピーク性能がそれほどではなく、内蔵グラフィック機能も真価を発揮できていないため、Ryzen(Zen4)を搭載するノートパソコンも拡大傾向にあり、Ryzen 7040 シリーズと Ryzen 8040 シリーズの新型機も増えています。

よって現在のノートパソコン市場は、どれが主流かは言えない混在状態。
一方、デスクトップパソコンは完全に第14世代 Core の時代となりました。

今後については、Intel も AMD も AI 事業に集中しており、個人向けの製品については情報がないというか、アピールが見られません。
Intel はファウンドリ事業(CPU生産)にも注力しており、企業向けのアピールが増えていますが、個人向けは二の次といった雰囲気。

4月8日、Intel は「Intel Vision 2024」というイベントを開催、データセンター向けのAI用GPU「Gaudi 3」の発表や、サーバー向けCPU「Xeon」の新型(第6世代)を発表しましたが、いずれも企業向けです。

4月2日にファウンドリ事業に関するレポートも公開していますが、今後のCPUの開発計画については、2月に発表されたものと変わりはありません。

Zen CPU Core Roadmap

Zen CPU Core Roadmap
Intel IR Calender より。画像クリックで拡大表示

今回の発表ではオランダの ASML から購入した新型製造装置(High NA EUV 露光装置)が公開されており、それを使って生産される Intel 14A を特にアピールしています。

これまでの情報によると、今年後半に Intel 20A の設計でデスクトップ用の Core Ultra となる「Arrow Lake」が登場し、さらに年末にノート用の省電力CPU「Lunar Lake」が発売され、2025年に Intel 18A の設計で「Panter Lake」が登場。
High NA EUV で製造される Intel 14A の製品(Nova Lake?)は、そのあとに出てくるものと見られます。

なお、Intel がファウンドリ事業のアピールを盛んに行っているためか、台湾の TSMC も今後の計画を発表していて、TSMC A16 や、価格を安くした TSMC N4C などを発表しました。

AMD が今年発売する予定の「Zen5」の Ryzen や、NVIDIA のAI用 新型GPU「Blackwell」は TSMC N4P という 4nm のプロセスルールで製造されるようですが、N4C はそれを小型化(ダイシュリンク)して安くしたもの。
2nm 世代の TSMC A16 は、名前からして Intel 18A の対抗版といった感じです。

2025年に出てくる予定の Zen6 は、TSMC A16 の 2nm CPU になる…… かもしれませんが、Apple などの競合他社も TSMC の製造ラインを使うので、どうなるかは交渉次第と言ったところでしょうか。

なお、ASML は High NA EUV 露光装置の2台目を出荷したと発表したのですが、1台目の Intel 向けとは異なり、どこに送ったのか明らかにしていません。
TSMCだ、サムスンだ、実は日本のラピダスだ、とか噂が飛び交っていますが、まだ不明です。

他の話題として、Intel の第13世代 Core と第14世代 Core のK付きCPUで、不安定になったり、エラーを出すなどのトラブルが続発、4月に問題になっていました。
ただ、これは行き過ぎたオーバークロック(OC)が原因だったようです。

最近のOC仕様のマザーボードは速度アップを優先するあまり、安全機能を無効化したり、投入電力を無制限にするのが常態化していたようです。
それらに加え、最新のOC技術と強力な新型クーラーを駆使すれば、規格外の大電力で長時間動かすことが可能だったようで、でもCPUはそれに耐えられず、寿命が超速で縮んでいった、ということだった模様。

「OC用のCPUでOCしたら壊れるのはおかしい」という意見もありますが、Intel はこれを不具合とは認めておらず、むしろ ASRock や ASUS などのマザーボードメーカーに「お前らいい加減にしろ! 電力無制限とかヤメロ!」と通達を出しています。
(すでに BIOS 更新での対応を開始)

なまじOC耐性があるが故に…… ということでしょうか。 まあ、やり過ぎたらこうなりますね。
普通の使い方をしている人には関係のない話です。

以上、パソコンを買う際の参考にして頂ければと思います。
ただ、パソコンは第14世代のCPUを待っていたら新型が発表され、新型が出た頃には次世代の話が出てくるというように、待っていたらキリがありませんが……


現在おすすめのパソコンは、ノートPCは こちら、ゲーミングPCは こちら をご覧ください。

CPU の基本説明は こちら、用語については こちら で解説しています。

CPUの性能一覧グラフは こちら、ビデオカードの性能一覧グラフは こちら です。

(以下は過去ログです)

※2024年4月8日版

Intel(インテル)と AMD が発表している、今後の CPU の発売予定です。
つまり、パソコンの「世代」が変わる予定表でもあります。

ただし、あくまで予定であって、実際にこの通りに進むとは限りません。

CPUロードマップ(2024年4月)

3月に入り、DELL、HP、レノボ、ASUS などの大手各社が続々と Core Ultra(Meteor Lake)搭載の新型ノートPCを発売しています。
さらに、AMDの新型ノート用CPUである Ryzen 8040 シリーズ(Zen4 Hawk Point)を搭載する製品も出始めました。

国内のメーカーも、パナソニック(レッツノート)が Core Ultra 搭載機を発売。
dynabook も Core Ultra 搭載機を発表しており(発売は4月下旬)、新CPUへの移行の兆しが見えています。

デスクトップパソコンは、すでに第14世代 Core(Raptor Lake Refresh)が主力。
現在のパソコン市場は、これら新CPUへの移行期にあります。

とは言え、第13世代 Core のノートパソコンの新製品も登場しており、安価機を中心に、こちらもまだまだ使われ続けそうです。
ここに来て Ryzen 7040 シリーズ(Zen4 Phoenix)の新型もちらほら見られます。

ノートPC用の第14世代 Core HX シリーズは、DELLのエイリアンウェアの新型が搭載。
安価な省電力CPUの Core U シリーズ1 も、DELLの安価ノートで選択可能になっています。
ただ、4月初頭時点では、他のメーカーではまだ見られません。
昨年に続き、DELLは新CPUの搭載が非常に速いです。

今後についてですが、噂は飛び交っているものの、確証のある新情報はありません。

Intel は今年中にデスクトップ用の Core Ultra になると見られる Arrow Lake と、省電力性能に優れたノート用CPUの Lunar Lake を投入すると見られていますが、Arrow Lake についてはここに来て噂が二転三転しています。

設計が Intel 3 になるのか Intel 20A になるのか、裏面給電などの新技術が採用されるのかどうか、不透明な状況です。
ハイパースレッディングが廃止されるという話もありますが、まだ噂の段階。
そろそろ生産に入る時期ですが、まだ最終決定していないのかもしれません。

Lunar Lake はメモリをCPU内に同梱するという話が出ています。
これによりメモリの交換ができなくなりますが、データの転送速度が向上するとのこと。
Intel 18A という設計で作られると言われていましたが、まだ確定はできません。

Intel はこのひと月、公式発表がなく、各所で「AI PC」をアピールするイベントを開催して Core Ultra の販促に力を入れていますが、それ以外に目立った動きはありません。

ただ、3月20日に米政府が85億ドル(日本で約1.3兆円)の追加支援を Intel に行うというニュースがあり、CPUの開発もより進むものと期待されています。

一方で、オハイオ州で建設中の Intel の新工場と、アリゾナで建設中の TSMC の新工場は、補助金がなかなか来ないとか、人材が足りないとかで、建設が大幅に遅れています。
また、昨年のファウンドリ(CPU生産)事業が大幅な赤字となったことが明らかになり、株価が急落しています。

なお、Intel は Core Ultra の製品リストに Core Ultra 5 115U という、性能が低めのモデルをこっそり加えています。
実質 Core Ultra 3 と言える性能ですが、Core Ultra に 3 はないと明言されていたためか、名前は 5 になるようです……
(詳細は こちらのリスト に加えています)

AMD は、中国で行われた「AI PC Summit 北京 2024」というイベントに出席。
2024年度中に Zen5 を公開し、Ryzen AI の強化(XDNA2)と、CPU内蔵グラフィック機能の強化(RDNA3+)を行うとコメントしました。
目新しい発表ではありませんが、スケジュールに変更がないことを確認できます。

Zen5 の登場は今年の後半から年末になると見られています。

Zen CPU Core Roadmap
AMD中国より。画像クリックで拡大表示

ただ、このイベント後に中国政府はAMDの製品を政府機関の機器から排除することを発表、株価の急落を招いています。
急に中国からはしごを外された格好ですが、どういう事情かはわかりません……

そして2024年3月に入り、昨年末に発表されたノートPC用の新型CPU「Ryzen 8040 シリーズ」の普及がようやく始まっています。

Ryzen 8040 シリーズのラインナップは以下の通りです。

製品名 コア数
スレッド
クロック数 TDP L2
キャッシュ
共有(L3)
キャッシュ
内蔵GPU NPU
Ryzen 9 8945HS 8コア
16スレッド
4.0~5.2GHz 45W
35~54W
8MB 16MB Radeon 780M
12コア 2.8GHz
16 TOPS
Ryzen 7 8845HS 8コア
16スレッド
3.8~5.1GHz 45W
35~54W
8MB 16MB Radeon 780M
12コア 2.7GHz
16 TOPS
Ryzen 7 8840HS 8コア
16スレッド
3.3~5.1GHz 28W
20~30W
8MB 16MB Radeon 780M
12コア 2.7GHz
16 TOPS
Ryzen 7 8840U 8コア
16スレッド
3.3~5.1GHz 28W
15~30W
8MB 16MB Radeon 780M
12コア 2.7GHz
16 TOPS
Ryzen 5 8645HS 6コア
12スレッド
4.3~5.0GHz 45W
35~54W
6MB 16MB Radeon 760M
8コア 2.7GHz
16 TOPS
Ryzen 5 8640HS 6コア
12スレッド
3.5~4.9GHz 28W
20~30W
6MB 16MB Radeon 760M
8コア 2.6GHz
16 TOPS
Ryzen 5 8640U 6コア
12スレッド
3.5~4.9GHz 28W
15~30W
6MB 16MB Radeon 760M
8コア 2.6GHz
16 TOPS
Ryzen 5 8540U 6コア
12スレッド
3.2~4.9GHz 28W
15~30W
6MB 16MB Radeon 740M
4コア
なし
Ryzen 3 8440U 4コア
8スレッド
3.0~4.0GHz 28W
15~30W
4MB 8MB Radeon 740M
4コア
なし

設計(アーキテクチャ)はすべて最新の Zen4 Hawk Point
製造プロセスは 4nm、使用するメモリは DDR5 か LPDDR5x。PCIe は 4.0 です。

昨年発売された Zen4 Phoenix のマイナーチェンジであり、Ryzen 9 8945HS を検証してみましたが、Intel Core と比べてマルチコアで勝り、シングルコアで劣る、いつも通りの関係。
省電力性能に優れており、LP-Eコア のある Core Ultra に勝るとも劣りません。

Ryzen 7 8840 の HS と U、Ryzen 5 8640 の HS と U はほとんど同じに見えますが、U には温度に余裕があるときに投入電力を引き上げる Precision Boost Overdrive(PBO)という機能がありません。
よって(冷却が十分なら)高負荷時のパワーには差が生じます。

内蔵グラフィック機能は、Intel Arc のため実力を発揮できていない Core Ultra より、現時点で明らかに勝ります。
詳しい検証結果は こちら の搭載機のレビューをご覧ください。

また、AMDは3月末に新しいモバイル向けCPUをこっそり発売して話題になっています。
Ryzen 7 7435HS と H、さらに Ryzen 5 7235HS と H の4種類で、すべて設計(アーキテクチャ)は Zen3+。

製品名 コア数
スレッド
クロック数 TDP L2
キャッシュ
共有(L3)
キャッシュ
内蔵GPU NPU
Ryzen 7 7435HS/H 8コア
16スレッド
3.1~4.5GHz 45W
35~54W
4MB 16MB なし なし
Ryzen 5 7235HS/H 4コア
8スレッド
3.2~4.2GHz 45W
35~54W
4MB 8MB なし なし

下位の安価モデルのようで、内蔵グラフィック機能がなくなっています。
また、昨年発売の Ryzen 7 や Ryzen 5 よりクロック数が少し低く、Ryzen 5 7235HS/H はコアも6つから4つに減少、キャッシュも減っています。

ただ、話題になっている理由は性能ではなく、その型番。
AMDは型番の千の位を発売年度(2024年なら8)、百の位をグレード(Ryzen 5なら5)と決めていたのですが、このCPUは2024年発売の Ryzen 5 でも 7235 というルール無視のナンバーになっていて、自ら命名規則を破っています。

とは言え、Ryzen の型番が変則的なのは前からだし、規則通りに 8535 にしたら下位なのに 7535 の新型みたいに見えて、また「初心者騙し」と思われかねないので、はっきり下位だとわかる数字にしたのは良心的なのかな、とも思います……

H と HS の違いは、H がオーバークロック対応版、HS は非対応版というのみ。
基本性能に違いはありません。
ビデオカードが必須なので、安価なゲーミング/クリエイターノート向けの製品と思われます。

ちなみに、CPUとは直接関係ないのですが、AMDはソニーと自動車用センサーの開発で協業することを発表しています。

なお、4月3日の朝、台湾で震度6強の大きな地震があり、TSMC の従業員が一時的に避難していましたが、工場などに大きな被害はなかった模様。
台湾には TSMC の他に、PCメーカーの Acer、液晶メーカーの AUO や Innolux、半導体生産の UMC など、多くのPC関連企業がありますが、生産への影響は少ないと思われます。


※2024年3月3日版

Intel(インテル)と AMD が発表している、今後の CPU の発売予定です。
つまり、パソコンの「世代」が変わる予定表でもあります。

ただし、あくまで予定であって、実際にこの通りに進むとは限りません。

CPUロードマップ(2024年3月)

2022年の1月末から2月にかけて、DELL、HP、Lenovo、ASUS などの世界規模のメーカーが、続々と Core Ultra(Meteor Lake)搭載のノートパソコンを発売しています。
また、デスクトップパソコンも第14世代 Core(Raptor Lake Refresh)の標準型の普及が始まりました。

現在のパソコン市場は、これら新型CPUへの移行期にあり、国内メーカーからもこれから続々と新CPU搭載モデルが登場するものと見られます。

ただしゲーミングノートに関しては、Core Ultra があまり向いていないため、Zen4 の Ryzen や、第13世代 Core を搭載した機種が中心になりそうです。
安めのモバイルノートやビジネス向けノートに関しては、Core U シリーズ1 の発売待ちといった状況です。

Core Ultra と第14世代 Core の標準型がリリースされたため、巷の話題は次のCPUへと移っています。

Intel は現地時間2月21日、IFS(インテル ファウンドリ サービス)のイベントを実施。
ファブレス(CPUを生産してもらう会社)から、ファウンドリ(CPUを生産する会社)への進化を計っている Intel が、関連企業にその進展をアピールしました。

このイベントでは、現在開発中で2024年に製品のリリースを見込んでいる新設計「Intel 18A」を大きくアピール。
その改良型 Intel 18A-P、さらに今後の予定として Intel 14A も発表しています。

Intel Foundry Process Roadmap
Intel ニュースルームより。画像クリックで拡大表示

現行モデルである第12~14世代 Core は Intel 7、Core Ultra は Intel 4 という設計で作られています。

次に発売される Arrow Lake は Intel 20A という設計で作られると発表されていますが、今回大きく取り上げられたのは、その次に発売予定の Lunar Lake に使われる Intel 18A。
Intel 18A は 20A の改良型なので、18A こそが本命、ということでしょうか。
イベントでは Microsoft が、次の半導体設計に 18A を選択したと述べられています。

先月、Arrow Lake は Intel 20A ではなく Intel 3 で作られる、という非公式の噂が流れていたのですが、公開されたロードマップには Intel 20A の名が残っているので、20A の製品は登場するものと見られます。
ただ、このイベントでの Intel 20A の扱いを見ると、こうした噂が出てきたのもわかります。

現在、もっとも微細化が進んでいるプロセスルールは台湾の TSMC の 3nm で、今年後半に 2nm の生産が始まると言われていますが、Intel 18A も 2nm と同等の技術であり、Intel 14A でそれを追い抜く、と Intel は意気込んでいます。
オランダの ASML 社も、14A の製造に必要な高価な最新装置を、昨年末に Intel に出荷したと発表していました。

順当に考えれば、2025年に登場すると言われている Arrow Lake Refresh や Panther Lake は Intel 18A-P で、その後に登場する Nova Lake は Intel 14A、ということになるのでしょうか。

ちなみに、TSMC 2nm の半導体は当面 Apple が独占してしまうようで、Microsoft が Intel の 18A を選んだのは、その辺の事情もあるかもしれません。

ロードマップの図には Intel 14A の他に、Intel 3-T、Intel 16、UMC 12 Intel といった名前も見えます。

Intel 3 は Intel 4 の改良型で、サーバー向けの新CPU(Xeon)に使用される設計なのですが、Intel 3-T はそれを3D積層技術(タイルを縦に積み重ねていく技術)に対応させたものです。

3D積層技術はAMDのゲーム用CPU「Ryzen X3D」シリーズに使われていることで知られていますが、サーバー用のCPUに特に有効で、この Intel 3 系の進化は個人向けではなく企業向けだと思われます。
ただ、そちらの開発が進めば、個人向けCPUにも導入されるかもしれません。

Intel 7(第12~14世代 Core)と同じ Mature Nodes(成熟した半導体)というカテゴリに含まれている Intel 16 は、様々な機器や家電、装置などに使われている汎用の安いチップです。
最新CPUだけでなく、こうした汎用の製品も、当然多くの需要があります。
その先には、台湾のファウンドリである UMC と共同開発する UMC 12 Intel という名前も見られます。

Tower 65nm という表記もありますが、これはイスラエルのタワーセミコンダクターという会社と共同開発する産業用の半導体(高電流を制御できるパワー半導体や、光/熱センサーなどのアナログ半導体)のことです。
ジャンルが違うので、参考表記として書かれている模様。

ちなみに去年、Intel はタワーセミコンダクターを買収しようとして、中国の反対で失敗、代わりに業務提携したという経緯があります。

Intel の公式発表については こちら のニュースリリースをご覧ください。

一方 AMD は、個人向けPCに関する目立った発表はありません。
Ryzen 8000G シリーズの省電力型が予定されており、末尾が「GE」になるようですが、話題としてはそのぐらい。

AMDは今年中に「Zen 5」を発売し、2025~2027年に「Zen 6」を出すと見られていますが、詳細は不明。
Zen 5 に使われるアーキテクチャ(設計)は Nirvana(ニルヴァーナ、涅槃/解脱)と呼ばれており、CPUコアの製造プロセスは 3nm か 4nm、製造は TSMC。

Zen 6 のアーキテクチャは Morpheus(ギリシャ神話の夢の神)と呼ばれており、まったく新しい設計になるようですが、それ以外のことはわかりません。

AMDは企業向けの公式発表はいくつか行っており、Ryzen を産業機器や乗り物に搭載しやすくなるシステム(AMD Embedded+)を公開、さらにJR九州との協業も発表しています。

九州と言えば、TSMC の熊本工場が話題で、第1工場が完成、第2工場の建設も決定。
3nm で AI チップを作る第3工場もあるのでは? みたいな話が出てきています。
ファウンドリの舞台に日本も混じってくるのは、嬉しい話ですね。


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CPU の基本説明は こちら、用語については こちら で解説しています。
メモリなど、他のパーツについては カスタマイズについて のページをご覧ください。